個人再生にかかる費用はいくらなの?費用が払えない場合の対処法についても詳しく解説

個人再生にかかる費用はいくらなの?

監修 青木芳之
/弁護士法人オールイズワン浦和総合法律事務所 代表

早稲田大学法学部卒業後、平成18年に第二東京弁護士会に弁護士登録。
埼玉県内の法律事務所に勤務後、平成26年に浦和総合法律事務所を開設し、 平成29年、弁護士法人オールイズワン浦和総合法律事務所を設立する。
債務整理から交通事故、相続などの分野に強みを持ち、さらに総合的な法律サービスを提供。

早稲田大学法学部卒業後、平成18年に第二東京弁護士会に弁護士登録。 埼玉県内の法律事務所に勤務後、平成26年に浦和総合法律事務所を開設し、 平成29年、弁護士法人オールイズワン浦和総合法律事務所を設立する。 債務整理から交通事故、相続などの分野に強みを持ち、さらに総合的な法律サービスを提供。

この記事でわかること
  • 個人再生に必要な費用はおよそ40万円程度
  • 個人再生費用は「裁判費用」と「弁護士・司法書士費用」からなる
  • 費用を支払えない時の対処法はあるから大丈夫

個人再生は債務整理の手段として実効性が高く、多くの人が利用する手続きの一つです。しかし、「個人再生にかかる費用はとても高いんじゃないか」と言う心配を抱えている方もいるのではないでしょうか。

この記事では、個人再生をするのに費用はいくらかかるのか、そして費用を払えない時の対処法について解説します。

個人再生にかかる費用の相場とは

個人再生の手続きを行うための費用は、裁判費用と弁護士・司法書士費用の2つで構成されます。そして、どちらの費用も価格には幅があり、個人再生を行うときの状況や手続きの進め方の計画によって料金は変わってきます。

大まかな料金で言うと、裁判費用はおよそ3万円〜30万円程度、弁護士・司法書士費用はおよそ20万円〜50万円程度となっており、総額ではおよそ40万円程度が相場と言えます。

以下で、それぞれの料金について詳しく説明していきます。

裁判費用はいくらかかるのか

個人再生は裁判所が関わる債務整理です。そのため、裁判所に対して訴訟手数料を納めなければならないことになっています。手数料の相場料金はおよそ25,000円程度となっていて、個人再生委員が選任された場合は例外的に別料金が発生する仕組みです。

この訴訟手数料の納付を怠ると、最悪の場合個人再生手続きの不許可処分が下される可能性があるので注意しましょう。

【訴訟手数料の内訳】

料金納付方法
申立手数料¥10,000収入印紙
官報掲載費用¥12,000〜14,000現金
予納郵券約¥6,000〜郵便切手代
(選任された場合)

個人再生委員の報酬

¥150,000〜250,000現金

申立手数料

申立手数料とは、個人再生の手続きを裁判所でやってもらうための手数料のことです。これが訴訟手数料の本体にあたります。料金は10,000円であり、個人再生の申立所に収入印紙を貼り付けることによって納付します。

官報掲載費用

個人再生をすると、その情報が国の機関紙である「官報」に掲載されることによって公告されます。官報掲載費用とは、その掲載のための手数料のことです。料金は約12,000円〜14,000円であり、裁判所に現金で納付します。

予納郵券

予納郵券とは、個人再生手続きの開始後、債権者に対して裁判所から書類等を送るための手数料のことです。

この手数料は裁判所によって異なりますが、訴訟の当事者が増えていくごとに増額されていきます。料金は約6,000円〜であり、裁判所に郵便切手代を支払うことによって納付します。

個人再生委員への報酬

個人再生委員とは、裁判の手続きを公正かつ円滑に進めるために、個人再生の申請者の補助をする目的で裁判所から選任される委員のことで、多くの場合弁護士が就任します。

基本的には申請者の状況を鑑みて裁判所の裁量で選任されるかどうかが決定しますが、弁護士や司法書士をつけていない申請者には、原則、個人再生委員がつくことになっています。

また、個人再生委員を選任する権限は裁判所にあるので、たとえ委員をつける必要はないと思っていたり、すでに代理人をつけていても、選任決定がなされればそれを拒否することはできません。

料金は約150,000円〜250,000円であり、裁判所に対して現金で一括納付します。

弁護士と司法書士の費用は違う

個人再生の手続きは、書類の作成や手続きの進行といった点で一般人には難しいので、弁護士・司法書士といった専門家に依頼するケースが多いです。

そして、費用という観点から言うと、弁護士と司法書士では差があり、弁護士の方が高額になる傾向にあります。なぜなら、弁護士の方が法律で広く権限が与えられており、その分できることも司法書士に比べて多いため、その仕事量も比較的多い傾向にあるためです。

したがって、全体的に弁護士事務所のほうが司法書士事務所に比べて報酬基準の相場が高い傾向にあります。

弁護士と司法書士の業務範囲の違い

弁護士と司法書士の最も大きな違いは、司法書士は140万円を超える事案の訴訟には関わることができないのに対して、弁護士はあらゆる事件を引き受け、担当することができると言うことです。また、司法書士の主な業務は書類の作成と裁判所への提出ですが、弁護士は裁判に関わる一切の業務を行います。

ですから、訴額が高額になる事件を間違って司法書士に依頼してしまうと、訴訟手続きの多くを自らやらなくてはならなくなる可能性があります。個人再生の事案の中には高額になるケースもあるため、専門家選びの際はこの点に注意するようにしましょう。

【個人再生における弁護士と司法書士の違い】

弁護士司法書士
費用30〜50万円20〜30万円
業務全て書類の作成・提出
権限訴訟代理権のほぼ全て訴額140万円以下の簡易裁判所管轄の事案
依頼人の負担なし場合によってはある

弁護士費用はいくらかかるのか

弁護士費用に関しては、それぞれの弁護士や法律事務所によって異なりますが、一般的には約30〜50万円かかります。

司法書士費用はいくらかかるのか

司法書士費用に関しては、それぞれの司法書士や事務所によって異なりますが、一般的には約20〜30万円かかります。

弁護士・司法書士費用の内訳について

では、弁護士・司法書士費用はどのような要素で構成されているのでしょうか。

【弁護士・司法書士費用の内訳】

着手金成功報酬その他

(過払金報酬金、日当、手数料、など)

20〜60万円程度10〜20万円程度事務所による

着手金

着手金は、弁護士・司法書士に個人再生の手続きの処理を任せる時に発生する報酬金のことで、委任契約の対価に相当します。この着手金が弁護士・司法書士費用の主要な部分を占めており、個人再生の成功、失敗に関わらず一律で支払わなければなりません。一般的には20万円〜60万円程度が相場となっています。

また、個人再生手続きにおいては、マイホームを手放すことなく債務を減額することができる制度である「住宅ローン特則 (住宅資金特別条項)」が存在しますが、この制度を利用する場合は、基本着手金に加えて10万円程度が必要になります。

成功報酬

上記の着手金に加えて、最終的に個人再生の手続きが上手くいって再生計画認可決定が確定した時は、成功報酬が発生します。一般的には10〜20万円程度が相場となっていますが、上記の「住宅ローン特則」を利用した場合にはさらに5〜10万円の報酬が必要になります。

その他の費用

着手金、成功報酬以外に支払わなければならない場合がある費用には過払金報酬金・手数料・日当などがあります。

また、費用・報酬をいくらに設定するかは基本的にそれぞれの弁護士・司法書士が自由に決められるので、具体的な費用については依頼する事務所に相談するか、インターネットなどで事前に調べておくのが良いでしょう。

費用が払えない場合の対処法

裁判費用や弁護士・司法書士費用は少なくとも合計数十万円はかかるため、個人再生をしようと考えている人にとっては高額であり、支払えるような資金はないと言う方もいるのではないかと思います。

そのような人たちのために、支払いが必要な費用を払いやすくする制度が設けられています。次で具体的に説明します。

分割払い・後払いにする

最近では、弁護士・司法書士費用の分割払いや後払いを認めている事務所も見られます。そもそも、個人再生が認められれば事前に作成した再生計画に従って毎月債務を返済することになりますが、分割払い・後払いではこれに加えて弁護士・司法書士費用を払えば良いというわけです。ですから、一括で支払う必要がなく、無理なく返済を続けていくことができます。

現時点で弁護士・司法書士費用を支払えそうにないのなら、分割払い・後払いが可能な事務所を探すべきだと言えます。

法テラス立替制度を利用する

法テラス立替制度とは、個人再生手続きの際にかかる費用を支払えない人のために、その費用を法テラスが立て替える制度です。立て替えてもらった分の返済は、原則として毎月の分割払いで行うことになっています。

この制度を利用すれば、裁判所の手数料、弁護士・司法書士費用、その他必要な諸経費を一旦全て法テラスが負担してくれるため、資金的に個人再生をするのは難しい状況の人でも個人再生を行うことが可能になります。

法テラス立替制度のデメリット

非常に便利な法テラス立替制度ですが、この制度を使うことによるデメリットも存在します。

まず、法テラス立替制度は利用者の審査基準が厳しく、一定の条件をクリアした申請者しか使用することはできません。具体的には、月収や保有資産が一定額を下回っている場合にのみ立替制度の利用が認められます。

さらに、法テラス立替制度では、弁護士・司法書士費用は依頼先の事務所の規定金額ではなく、法テラスが定めた特別料金になります。したがって、場合によってはこの特別料金の方が高額になり、本来支払うべき金額に比べて負担が増加してしまうこともあり得ます。

法テラス立替制度の利用を検討している方は、これらのデメリットにも注意しましょう。

まとめ

個人再生を行うには、裁判所費用と弁護士・司法書士費用がかかり、その総額は数十万円にも上ります。この額面だけを見ると、「個人再生はやめておこうかな」と考える方もいるかもしれません。

しかし実際には、その数十万円の費用を支払っても、結果的に個人再生をした方が債務額は減少し、生活が楽になることが多いです。その上、この費用の支払いをサポートする制度もあります。ですから、数十万円と言う数字に躊躇することなく個人再生を行うことが債務問題解決の得策だといえます。

もしわからないことがあれば、弁護士・司法書士に相談してみましょう。そうすれば、個人再生の費用やその他手続きについて詳しく教えてくれます。

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