銀行カードローンは債務整理できるのか?債務整理の注意点についても詳しく解説

銀行カードローンは債務整理できるのか?
この記事でわかること
  • 銀行カードローンは債務整理できる
  • 銀行カードローンの債務整理では注意点がある
  • 債務整理後にローンを組むことは難しい

銀行カードローンは、その便利さから今では多くの人が利用しているサービスです。しかし、通常の借り入れとはその態様が違うことから、「銀行カードローンは債務整理できないのではないか」と思い、債務整理に踏みとどまっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、銀行カードローンは債務整理できるのか、そしてその際の注意点について解説します。

銀行カードローンの問題を抱える人は増えている

銀行カードローンとは、利用限度額の範囲内であれば何度でも銀行から借り入れができる個人向けの融資サービスのことです。

主なものでは、三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行が発行しているカードがあり、使用目的では住宅ローン、自動車ローン、教育ローンなどがあります。銀行カードローンには、次のような便利で使いやすい特長があります。

  • 一般的なクレジットカードに比べて金利が低く、利用限度額も高い
  • 担保・保証人なしで契約できる
  • 利用目的は必要ない
  • 銀行やATMなどあらゆる場所で借り入れ、返済ができる

そして、銀行カードローンの最も大きな特長が、「総量規制」による制限を受けないと言うことです。「総量規制」とは、借り入れができる金額の上限が、個人の年収の3分の1までに制限されると言うもので、主に貸金業者などからの借り入れに適用されます。

これはつまり、収入がなくても無制限に借金をすることができると言うことを意味します。ですから、近年、銀行カードローンを使ってむやみにお金を使いすぎたせいで多額の債務を抱えてしまう人の数が増加する傾向にあります。

銀行カードローンは債務整理できるか

「銀行カードローンは債務整理できない」という認識を持っている方もいますが、結論から言うと、銀行カードローンも債務整理することはできます。

 確かに、銀行カードローンは他の借り入れ方法と比べて異質ではありますが、借金であることには変わりはありません。ですから、消費者金融や他の貸金業者などにある債務と同じように扱うことができます。

銀行カードローンを債務整理する際の注意点

銀行カードローンはあくまで通常の借金であり債務整理することは可能ですが、債務整理の際に注意すべき点があります。

【銀行カードローンの債務整理の際の注意点】
  1. 債務の返済は保証会社に対してする必要がある
  2. 銀行口座は凍結される
  3. 元本の減額はできないことが多い
  4. 毎月の返済額は増加する可能性がある

返済には保証会社が関わる

保証会社とは、債務者が借金の返済を怠っている時に、債務者の肩代わりとして代位弁済をする会社のことを言います。通常、銀行カードローンを発行する際には、保証会社をつけることが条件となっています。

ですから、債務整理をすると、まずは銀行に対して保証会社から代位弁済が行われることで借金が完済されます。その後、求償権に基づいて保証会社から請求を受けると言うわけです。

※代位弁済: 借金を代わりに支払うこと

例えば、三井住友銀行カードローンの債務整理をするときはプロミスが保証会社として代位弁済をし、三菱UFJ銀行カードローンの債務整理をするときはアコムが代位弁済をしています。

債務整理をすると、債権者は保証会社になり、交渉先や返済先も保証会社になるということを覚えておきましょう。

預金口座は凍結される

銀行に債務整理の通知が届くと、その銀行に持っている預金口座は全て凍結されてしまいます。これは、銀行が預金残高を差し押さえて、後に借金と相殺するためです。その結果、預金口座から現金を引き出すことはできなくなり、給料が振り込まれても使うことができなくなります。

ですが、債務整理をする前に預金口座からお金を引き出していれば、口座を凍結されても影響はありませんこの事前の引き出しを忘れないように注意しましょう。

また、年金口座、給与口座、引き落とし口座などを持っている場合にも債務整理の影響が及ぶので、できるだけ早く別の銀行口座を開設するなどして口座の移転手続きを行うようにしましょう。

元本は減額できないことが多い

実は、一般的に債務整理 (主に任意整理) で借金額を減額できるケースというのは、原則それほど多くはありません。債務を減らせるのはどんな場合かというと、利息制限法の上限額を超えた「グレーゾーン金利」での借り入れがあったときです (2010年の法改正により現在では解決済み)。

この場合には、債務整理の際に超過利息分を「過払金」として請求することで借金を減額することができます。

しかし、銀行カードローンでは基本的にグレーゾーン金利での貸し出しはありません。ですから、一般の貸金業者などと交渉する場合と違って過払金が発生することはなく、元本も減ることはありません。

月々の返済額が増加するかもしれない

銀行カードローンを債務整理すると、毎月の返済額が逆に増加してしまうことがあります。

その理由は、銀行カードローンにおける月々の返済金額が、通常の借金の返済金額に比べて低いことにあります。すなわち、分割払いの回数を多くして返済期間を長めに設定することで、月ごとの返済額を低く抑えているのです。

しかし、債務整理をすると、自分の収入に応じた返済計画に従って返済をしなければならないので、返済期間はおおむね3〜5年に短縮されます。その結果、月々の返済額も増えてしまうことがあります。

債務整理によって借金の総額を減らすことはできますが、毎月の負担は増えてしまい、生活が苦しくなるケースも見られます。債務整理を検討する際にはこのことに注意しましょう。

 

 銀行カードローン一般の貸金業者
毎月の返済額少ない多い
返済期間長い短い

債務整理後に銀行カードローンを利用できるか

銀行カードローンを利用している方にとっては、「債務整理をした後もカードを利用し続けることはできるのか」ということも心配だと思います。以下ではこのことについて説明します。

ブラックリストに載ることの影響

「ブラックリストに載る」とは、債務整理などをした際に、その情報が「事故情報」として信用情報機関に登録されることをいいます。銀行がローン審査をするときは、信用情報機関を参照して顧客の返済能力や資力を調べるので、債務整理をしてブラックリストに載ると、それ以降銀行カードローンを利用することは難しくなります。これはどの銀行についても言えることです。

また、銀行カードローンだけではなく、通常の融資を受けることや、クレジットカードを発行すること、各種ローンの契約をすることも事実上不可能になります。

ただし、債務整理から5〜10年が経過してブラックリストから解除されると、再び銀行カードローンの発行もできるようになります。

債務整理をした銀行でローンを組むのは難しくなる

債務整理をするとブラックリストに掲載されますが、さらにこれとは別に、カードローンを債務整理した相手方の銀行ではその情報が記録されて、いわゆる「社内ブラック」と言われる状態になります。

社内ブラックになると、その銀行での審査基準は極めて厳しくなります。ゆえに、ブラックリスト掲載期間中はもちろん、ブラックリストから解除された後も取引を行うことが難しくなってしまいます。将来的にその銀行で住宅ローン・自動車ローンを組むことを考えているなど、継続して利用しようとしているならば要注意であるといえます。

まとめ

銀行カードローンを債務整理することはできます。しかし、通常の債務とは違って、保証会社がついていたり、元本の減額は見込めなかったりと、注意すべき点があり、その実効性や手続きの大変さに不安を覚えるかもしれません。

しかし、債務整理をすることで借金は大きく減らすことができるのであり、デメリットに比べれば遥かにメリットの方が大きいといえます。ですから、多重債務で生活が苦しい状況であるなら、躊躇せずに債務整理を選択することをおすすめします。

手続き的な煩雑さは、専門家に依頼することで解決できます。不安なことがあれば、まずは弁護士・司法書士に相談してみましょう。

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