特定調停の成功率が低いのはなぜ?任意整理が選ばれる理由について

この記事でわかること
  • 特定調停の成功率は極めて低い
  • 特定調停は債権者の合意がない限り成立しない
  • 手続きや裁判所への出廷は原則当事者本人が行わなければならない
  • 任意整理は借金の減額幅はほぼ同じだがさまざまな面で違いがある

この記事はこのような方にオススメです!

・特定調停の成功率が低い理由を知りたい方

・特定調停のメリット・デメリットを理解したい方

・特定調停と任意整理どちらを選択するかお悩みの方

 裁判所を介する債務整理のひとつに「特定調停」というものがあります。特定調停は少ない費用で借金整理ができるという一方で、成功率が低いという致命的なデメリットが存在します。

また、申立人(債務者本人)の負担が大きい手続きのため、借金整理の方法として、専門家は任意整理を勧めているのが実情です。

この記事では、特定調停の成功率はどのぐらいなのかお伝えするとともに、手続き時に注意したいポイントや任意整理との違いについてご紹介します。

まずは特定調停の成功率が低い理由を一緒に確認していきましょう!

特定調停の成功率は3%程度

過去の借金を少しずつ返しているのですが、だんだん返済が間に合わなくなってきてしまいました…。借金を減らすために債務整理を考えています。

特定調停だと費用があまりかからないと聞いたので、どんな方法か教えてほしいです。

はい。特定調停とは裁判所を介して借金を整理する方法です。

簡易裁判所が選定する調停委員が債務者と債権者を仲裁し、返済条件の軽減など債務者が負う金銭債務の利害関係を調整するのが目的です。

法律知識を有さない個人でも申し立てでき、ほとんど費用をかけずに利用できます。

特定調停は誰でも利用できるのですか?

いいえ、特定調停を利用できるのは以下の2点を満たす債務者です。

●特定調停を利用できる条件

1.     減額された借金が3年程度で返済可能な金額であること

2.     債務者は手続き後も継続して収入を得られる見込みがあること

 上記2点を満たしている方は、特定調停の申し立てが可能です。

借金を減額してもらえればなんとか返していけそうです!

特定調停でどうにか借金を減らしてもらいたいのですが…。

ただし、特定調停の成功率は極めて低く、3%程度しか成立していないのが実情です。

2004年には38万件もの特定調停の申し立てがありましたが、その後の申し立て件数は年々減っています。

3%!?そんなに低いのですか?

じゃあ申し立てしてもほとんど成立しないってことですよね?

そうですね…。これだけ成功率が低いので、借金問題に詳しい専門家が特定調停を勧めることはほぼありません。時間や手間が無駄になってしまいますからね。

特定調停はどうしてこんなに成功率が低いのですか?

特定調停で借金を整理するには、債務者と債権者の間で合意が必要です。

債務者が借金の減額を求めても、債権者の合意がない限り特定調停は成立しません。

すべての債権者が特定調停に協力的とは限らないのです。

それと手続きの煩雑さにより債務者が途中で諦めるのも成功率が低い理由の一つです。

そうなんですね…。特定調停に失敗した場合はどうすればいいのですか?

特定調停が成立しなかった場合は、別の債務整理でやり直す必要があります。

債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産といった方法もあります。

特に任意整理は債権者との話し合いで借金問題の解決を目指す債務整理で、減額率や返済期間も特定調停とほぼ同じですので「任意整理」を選ぶ方が多くなっています。

特定調停の成功率がそんなに低いなんて知りませんでした。

初めから任意整理を検討した方がいいかもしれませんね…。


  • 特定調停の成功率は3%と極めて低い
  • 債権者は必ずしも特定調停に協力的とは限らない
  • 特定調停に失敗した場合は別の債務整理を検討する必要がある

特定調停の注意点 

特定調停の成功率は3%程度しかないことを理解しました。

それでも特定調停をする場合、知っておいた方がいいことや気をつけるべきことはありますか?

特定調停は原則として本人が書類の作成や裁判所への申し立てをします。

東京簡易裁判所で個人が申し立てる場合、申立手数料として収入印紙500円分、手続費用として予納郵便切手430円分が債権者1人(社)につき必要です。

特定調停の費用はそんなに安いのですね!

でも自分で手続きするのは難しそう…。

弁護士や司法書士が代理人になることもできますが、簡易裁判所に出廷するのは当事者本人が原則です。書類の作成や申し立ての手続きには手間がかかりますし、数回は裁判所に出向かなくてはなりません。

また、債権者からの取り立ては特定調停の申し立てが行われてから止まります。書類の準備に時間がかかると、それだけ取り立て行為が長引いてしまうということです。

費用が安いのは魅力的だと思いましたが、特定調停はメリットよりデメリットが多い印象を受けました…。


  • 特定調停の手続きや簡易裁判所への出廷は原則として当事者本人が行う
  • 特定調停に必要な書類の作成や手続きには手間がかかる
  • 手続きに手間取ると取り立てが止まるまでに時間がかかる

特定調停と任意整理の違い

最後に、特定調停と任意整理の違いを教えてください。

はい。特定調停は裁判所を介して当事者本人が進めていく手続きですが、任意整理では弁護士が代理人となり、債権者との和解成立を目指します。

任意整理の場合、弁護士に依頼すればすぐに債権者からの取り立てがストップします。

特定調停は申し立てするまで取り立てが止まらないのでしたよね?

そのとおりです。

また、特定調停では過払い金の取り戻しは行われませんが、任意整理では過払い金を取り戻すことができます。

過払い金があるかどうかも、どの債務整理の手続きを選ぶかのポイントになりそうですね!

そうですね。ちなみに、特定調停と任意整理はどちらも利息制限法の上限金利に則って引き直し計算をしますので、借金の減額幅はほとんど変わりません。

債務者の状況や希望に合わせてより良い方法を選択するのがベストです。


  • 特定調停は原則当事者本人が手続きを進めるが、任意整理は弁護士を代理人とし裁判所を介さない手続きである
  • 任意整理の場合、弁護士に依頼すればすぐに取り立てが止まる
  • 過払い金があれば任意整理で取り戻すことができる

まとめ

特定調停の成功率が低い理由と、他の債務整理との違いについてご理解いただけましたか?

はい!他にも自分の状況にあった手続きがありそうなので再度検討してみます。


特定調停の成功率は3%程度と低く、申し立て件数は年々減少しています。特定調停は債権者の合意がなければ成立しないため、申し立てをしてもほとんど失敗してしまうのが実情です。

当事者本人による手続きや出廷が原則であり、当事者に負担が大きい点もデメリットといえるでしょう。

結論としては、任意整理を選択して迅速に借金整理をおこなうほうが債務者にとっては良いということが言えます。

借金問題でお困りの方は、まずは弁護士や司法書士に相談することをおすすめします。

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