債務整理を依頼後の弁護士変更は可能?注意すべきリスクと後悔しない変更方法も紹介

債務整理を依頼後の弁護士変更は可能?注意すべきリスクと後悔しない変更方法も紹介

監修 蒲谷 博昭
/弁護士法人ユナイテッドローヤーズ/シン・イストワール法律事務所 代表

弁護士法人ユナイテッドローヤーズ/シン・イストワール法律事務所は借金問題に注力する法律事務所です。事務所を開設してから、これまで任意整理、個人再生、自己破産、過払い金請求など様々なケースの借金事案に対応してきました。

弁護士法人ユナイテッドローヤーズ/シン・イストワール法律事務所は借金問題に注力する法律事務所です。事務所を開設してから、これまで任意整理、個人再生、自己破産、過払い金請求など様々なケースの借金事案に対応してきました。

この記事でわかること
  • 債務整理を依頼中でも弁護士・司法書士の変更は自由にできる
  • 弁護士・司法書士を変更すると費用の負担が重くなることに注意が必要である
  • 前任の専門家を解任する前に新たな専門家を決めておく必要がある
  • 専門家を変更して後悔しないためには新たな専門家を慎重に選ぶべきである

債務整理を弁護士または司法書士に依頼したものの、対応に何らかの不安や不満があり、弁護士・司法書士を変更したいと考える方は少なくありません。

それでも「いったん依頼した専門家の変更などできないのでは」と考え、納得がいかないまま手続きを進めてしまう方が多いのが実情です。

結論からいいますと、債務整理を依頼した弁護士・司法書士を変更することは可能です。いったん依頼した弁護士・司法書士を信頼できない場合には、信頼できる専門家に変更し、納得のいく状態で債務整理の手続きを進めることも大切です。

ただし、債務整理を依頼した弁護士・司法書士を変更する際には注意すべき点もいくつかあります。

この記事では、債務整理で弁護士・司法書士の変更を検討した方がよいケースや変更によるリスク、変更して後悔しないための注意点などについて、わかりやすく解説します。

債務整理を依頼後の弁護士・司法書士の変更は自由にできる

債務整理でいったん依頼した弁護士・司法書士を自分の一存で変更することはできないとお考えの方は多いですが、実は、自由に変更できます。

なぜなら、弁護士や司法書士に事件処理を依頼することは民法上の「委任契約」に当たり、委任契約はいつでも自由に解除することが可能とされているからです。

依頼した弁護士・司法書士との委任契約を解除し、新たな弁護士・司法書士と委任契約を結べば変更したことになります。

自由に解除できるということは、変更するにあたって特別な理由は不要であるということです。例えば、「何となく気に入らない」「他に良い専門家が見つかった」といった理由でも変更が可能です。

こんな理由でも変更可能!債務整理でよくある弁護士・司法書士変更の例

弁護士・司法書士を変更したいとお考えの方の中には、「こんな理由で変更を申し出てもよいのだろうか」という疑問をお持ちの方も多いことでしょう。

そこで、以下では債務整理でよくある弁護士・司法書士の例をご紹介します。以下のケースに該当する方は、具体的な状況や問題の程度にもよりますが、弁護士・司法書士の変更を検討してみてもよいでしょう。

なかなか連絡がとれない

用件があって連絡しているにもかかわらず、弁護士・司法書士がいつも不在で折り返しの連絡もない、メールを送信しても返信されない、というような場合は、その弁護士・司法書士が依頼者とその案件を軽視している可能性があります。

弁護士・司法書士は数多くの案件を抱えているため不在や別件の打ち合わせ中のことも多いです。しかし、信頼できる弁護士・司法書士なら、どんなに忙しくても、問い合わせに対して数日以内には折り返しの連絡があるはずです。

案件の処理に時間がかかりすぎる

債務整理の案件処理には準備作業もありますので、ある程度の時間はかかるものです。しかし、順調にいけば依頼してから数ヶ月以内には、任意整理なら和解案に関する打ち合わせ、個人再生や自己破産では申立てに関する打ち合わせなどで連絡があるはずです。

しかし、中には案件処理で手を抜かれたり、そうではなくても多忙のため依頼した案件を後回しにされ、依頼後1年以上も放置されるケースも散見されます。

何度か進捗を問い合わせても処理を進めてもらえないようなら、さらに放置される可能性が高いといえます。

要望を聞き入れてくれない

債務整理にもいくつかの種類があり、依頼者の要望と専門家の見解とを突き合わせて協議することにより、最適な解決方針が決まるものです。

弁護士・司法書士が一方的に意見を押しつけ、依頼者の要望に耳を貸さないようでは、借金問題は解決できたとしても後悔だけが残ることになります。

交渉手続きの関係で依頼者の要望をすべて受け入れることはできないケースもありますが、信頼できる専門家なら、その場合には納得できるように説明してくれるはずです。

何となく気に入らない

依頼した弁護士・司法書士のことが何となく気に入らずストレスがたまるようであれば、相性が合っていない可能性が高いです。このような理由で弁護士・司法書士を変更することも可能です。

先に挙げた「連絡がとれない」「要望を聞き入れてくれない」の他にも、「高圧的な言い方をされる」「わかりやすく説明してくれない」など、様々な理由で弁護士・司法書士を変更している方も実際にいます。

費用が高すぎて払えない

債務整理にかかる弁護士費用・司法書士費用は事務所によって異なりますので、当然ながら相場よりも高い費用を請求する事務所もあります。

依頼した事務所の費用が高すぎて払えない場合には、変更を検討するのも一つの方法です。

ただし、後で詳しくご説明しますが、弁護士・司法書士を変更すると費用の負担が重くなりがちです。「もっと安い事務所が見つかった」という場合でも、変更するとトータルで見て費用がさらに高くなることもあるので、注意しましょう。

弁護士・司法書士が辞任した

委任契約は当事者のどちらからでも解除できますので、弁護士・司法書士の方が辞任するケースもあります。辞任されるのは、以下のように依頼者側に問題があるケースが主となっています。

  • 依頼者と連絡がとれない
  • 指示した必要書類を準備しない
  • 打ち合わせに来ない
  • 依頼者が事案の内容に関して嘘をついていることが判明した
  • 弁護士費用、司法書士費用を支払わない

弁護士・司法書士に辞任された場合、謝罪すれば委任関係を継続してもらえることもありますが、そうでない場合は変更する必要があります。

債務整理で弁護士・司法書士を変更する際に注意すべきリスク

委任契約は自由に解除できるものの、いくつかのリスクもあります。弁護士・司法書士を変更したいと思ったときには、以下のリスクに注意しましょう。

相談料や着手金は返ってこないことが多い

先に依頼した弁護士・司法書士に支払った相談料や着手金は、原則として戻ってこないと考える必要があります。

まず、相談料は法律相談にかかるお金ですので、戻ってきません。

着手金も、専門家が案件の処理に着手するためにかかるお金ですので、依頼者側から途中で解約する場合には戻ってこないのが原則です。ただし、専門家による案件処理の進捗状況によっては、協議によって一部返金されるケースもあります。

逆に、案件処理の進捗状況によっては、着手金が全く戻ってこないだけでなく、報酬金も一部請求されることがあるので注意が必要です。

その上に、新たに依頼する弁護士・司法書士の費用は割り引かれるとは限りません。弁護士・司法書士を変更すると、一般的に費用の負担が重くなることはやむを得ません。

より良い弁護士・司法書士に依頼できるとは限らない

弁護士・司法書士にも様々な人がいますし、依頼者との相性という問題もあります。

そのため、変更してもより良い弁護士・司法書士に依頼できるとは限らず、場合によってはさらに状況が悪化することもあり得ます。

後悔しないためには、新たに依頼する弁護士・司法書士を慎重に選ぶことが大切です。後悔しない専門家の選び方については、後ほど詳しくご説明します。

自分に問題があるケースもある

依頼者側に問題があって弁護士・司法書士に辞任されたケースでは、その問題を解消しない限り、変更後の弁護士・司法書士にも辞任される可能性が高いといえます。

特に、「要望を聞き入れてくれない」と感じている場合、その要望が法的に通らないものである可能性もあります。

依頼者の要望に耳を貸そうともしない専門家にも問題はありますが、「専門家のアドバイスに耳を貸そうとしない」依頼者にも問題があるのです。

とはいえ、納得できない場合にセカンドオピニオンを求めることは重要ですので、他の弁護士・司法書士に相談して検討してみるとよいでしょう。

債務整理を依頼した弁護士・司法書士を変更する手順

弁護士・司法書士を変更することに決めた場合、一定の手順を守ることも重要です。専門家の変更手続きは、以下の手順で進めていきましょう。

新たに依頼する弁護士・司法書士を決める

まず、新たに依頼する弁護士、司法書士は先に決めておく必要があります。

このステップを踏まずに、依頼中の弁護士・司法書士との委任契約を解除してしまうと、債権者からの督促が一度に来てしまうので注意が必要です。

新たに依頼する弁護士・司法書士がすぐに見つかるとは限りませんので、必ず先に見つけておき、すぐに契約できる状態にしておきましょう。

依頼中の弁護士・司法書士との委任契約を解除する

新たに依頼する弁護士・司法書士が決まったら、依頼中の弁護士・司法書士に連絡し、委任契約を解除しましょう。

依頼者には契約の解除権がありますので、法的には依頼中の弁護士・司法書士の承諾を得る必要はありません。しかし、委任契約を確実に解除しなければ、新たに依頼する弁護士・司法書士との二重契約となってしまい、債権者にも迷惑がかかる可能性があります。

そのため、必ず依頼中の弁護士・司法書士に対して依頼を取りやめることを伝え、辞任の手続きをしてもらうようにしましょう。

新たな弁護士・司法書士と委任契約を結ぶ

以上の手続きを済ませた後で、次の弁護士・司法書士と新たに委任契約を結びます。これにより、債務整理の弁護士・司法書士を変更したことになります。

このとき、新たな弁護士・司法書士に着手金なども支払う必要があります。前任の弁護士・司法書士の案件処理の状況によっては着手金が減額されることもありますので、費用についても新たな弁護士・司法書士と十分に協議して決めましょう。

事件の引継ぎが行われたかを確認する

変更手続きが完了したら、新任の弁護士・司法書士が事件を引き継がなければなりません。専門家の間で引継ぎを行ってくれることもありますが、そうでない場合もあります。

前任の弁護士・司法書士が引継ぎをしてくれない場合は、必ずご自身が書類や資料を受け取って新任の弁護士・司法書士に提出し、改めて打ち合わせを行う必要があります。

債務整理の弁護士・司法書士の変更で後悔しないために守るべきこと

弁護士・司法書士の変更は何度でも可能ですが、変更を繰り返していると費用の負担が重くなりますし、肝心の債務整理手続きも進みません。

債務整理の弁護士・司法書士の変更で後悔しないためには、新たに依頼する弁護士・司法書士を慎重に選ぶことが重要です。

弁護士・司法書士を探す際には、以下のポイントに注意しましょう。

債務整理に力を入れている弁護士・司法書士を選ぶ

大前提として、債務整理を依頼するときには債務整理に力を入れている弁護士・司法書士を選ぶことが大切です。

債務整理に関する知識や経験が浅い弁護士・司法書士を選んでしまうと、手続きがスムーズに進まないなどの事情で、再び変更の必要性を感じる可能性があります。

専門家の実績や力を入れている分野は、事務所のホームページを見れば分かることが多いので、インターネットで債務整理を取り扱っている弁護士・司法書士を検索してみることをオススメします。

自分と相性の合う弁護士・司法書士を選ぶ

債務整理に力を入れている弁護士・司法書士が見つかったとしても、ご自身と相性が合うかどうかはわかりません。

依頼した弁護士・司法書士とは、債務整理手続きが終了するまで半年~1年ほどにわたってやりとりが続きますので、相性が合わなければストレスがたまるでしょう。場合によっては債務整理の成否に影響が及ぶ可能性もあります。

専門家に依頼する前には必ず法律相談で話をして、相性が合うかどうかも確認しましょう。

料金体系が明確で適正な事務所を選ぶ

専門家を選ぶ際には、費用の問題も重要です。信頼できる事務所には、費用の面で以下のような特徴があります。

  • 料金体系が明確
  • 契約前に十分な説明をしてくれる
  • 金額は相場の範囲内
  • 分割払いや後払いなど、支払い方法の相談にも応じてくれる

費用に関する不満があると、再度、弁護士・司法書士を変更することにもなりかねません。必ず見積りをとり、納得できる事務所に依頼するようにしましょう。

新たな弁護士・司法書士に「変更したい理由」を正直に話す

新たな弁護士・司法書士との信頼関係を築くためには、変更したい理由を話すことも重要です。

たとえご自身に問題があって前任の弁護士・司法書士に辞任された場合でも、その旨を正直に話し、今後はそのようなことがないように誓約しましょう。

無料相談を活用して複数の専門家を比較する

良い弁護士・司法書士は、すぐに見つかるとは限りません。できることなら、数多くの専門家を見た上で選ぶことが理想的です。

弁護士・司法書士の変更の必要性を感じている方の多くは、1人の専門家にだけ相談し、そのまま依頼したのではないでしょうか。それでは、信頼できる専門家に出会えるかどうかは運次第となってしまいます。

専門家は数多くいるのですから、無料相談を活用して複数の専門家に相談して比較検討し、最も相性が合うと感じる専門家を選ぶようにするとよいでしょう。

まとめ

債務整理を弁護士・司法書士に依頼した方のほとんどは、その専門家に相談するまで弁護士・司法書士と関わったことなどなかったことと思います。

弁護士・司法書士に事件を依頼することなど初めての経験でしょうから、失敗することもあります。もし、失敗したと感じたら、自由に弁護士・司法書士を変更して構いません。

どんな場合でも変更することが得策であるとは限りませんが、納得できない場合には他の専門家からセカンドオピニオンを受けてみることをオススメします。

信頼できる弁護士・司法書士に相談し、悔いのない選択をしましょう。

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