闇金被害を警察に相談すべきケースとは?民事不介入ですぐに動いてくれないときの対処法も併せて解説

闇金被害を警察に相談すべきケースとは?弁護士や司法書士に相談すべきケースと比較解説
この記事でわかること
  • 闇金被害を警察に相談すべきケース
  • 警察が民事不介入で対応してくれないケース
  • 警察以外の闇金専門家

闇金が社会問題になったのは2000年頃からです。その後2003年に「ヤミ金融対策法」が成立し警察の厳しい取り締まりによって闇金は一時期よりもその数は大きく減りました。

しかし、現在はコロナ渦において経済的に困窮する人が増えています。闇金はそれをいいことに「ソフト闇金」「個人間融資」「ファクタリング」「後払い現金化」のような新手の手口を使って被害者を増やしています。

もしも闇金被害を受けている場合、本来ならば警察に相談して被害届を出すべきです。しかし、警察は「縦割り組織」「多忙な業務」「民事不介入」という前提があるため、対応が不十分であったりすぐに動いてくれない可能性があります。

この記事では闇金に被害を受けた際に警察に相談したほうがよいケースと警察がすぐに動いてくれない場合の対処法について解説します。

警察の闇金検挙数

警察庁(平成30年6月)によると警察の闇金検挙件数はご覧のように平成20年から徐々に少なくなっ、平成28年に入ってからは増え始めています。
闇金 警察 検挙数(警察庁)

【参考】:ヤミ金融事犯の検挙状況

「ヤミ金融対策法」の施行によって警察の取締りに一定の効果が見られたわけですが、近年増え始めている理由は、闇金は警察からの検挙から逃れるために手口を巧妙化させているからです。

「取立て催促は携帯電話だけでおこなう」「利用者が警察に駆け込まないように優しい対応を装う」「闇金と思わせないような新たな業態で融資をする」など、様々な方法を用いています。

【最新の闇金手口】
・携帯電話だけを使う:090金融
・優しい対応で利用者をだます:ソフト闇金
・個人を装ってお金を貸す:個人間融資
・給料を担保にお金を貸す:給料ファクタリング
・ツケというかたちでお金を貸す:後払い現金化

このように闇金は新たな手口を用いて警察をうまく欺いていることがわかります。つまり、警察の闇金対応は必ずしも十分ではないというのが実情です。

警察の闇金対応について

全国の警察のホームページには「闇金を利用してはいけない…」という情報ページを設けており市民に警戒を呼びかけています。また、そこには被害に遭った場合の相談窓口についても記載しています。

警察は一般市民が闇金被害に遭わないように注意喚起をすると同時に、被害に遭ったらすぐに相談するように案内しています。さらに自治体や消費生活センター、法テラス、弁護士・司法書士などとも連携しており、これらの関係機関に寄せられた闇金被害にも対応しています。

このように警察は市民や関係各所から闇金情報の収集をおこなって取り締まりにあたっています。ただし、警察は闇金問題ならすぐに動いてはくれるわけではありません。あくまで「刑事事件化している案件」のみが捜査・取り締まりの対象になります。

警察が闇金事件に対応する前提とは

警察は市民生活の安全を守る、犯罪組織を取り締まるのが仕事です。だから相談すればすぐに捜査に動いて解決してくれると考える人は多いようです。

しかし、警察の業務は多忙であり、また業務の範囲というものも存在します。そのため、相談を受けた内容から、「事件性の大きさ」「緊急性」「反社会勢力の関与」などをもとにして捜査をおこなうか判断します。

また、警察は民事不介入が原則です。闇金事件においては、貸金業法という法律に違反した行為をおこなっているかどうかが捜査の前提になります。それとともに「暴力的な取立て」「違法行為への協力」など悪質性があるかが警察が動くかどうかのポイントです。

闇金被害で警察が動いてくれるケース

闇金問題ですぐに動いてくれるかは、それぞれの地域の警察の考え方にもよりますが以下のようなケースがあります。

暴力被害を受けている

闇金が目の前に現れて殴ったり・蹴ったりするようならば警察はすぐに暴力事件として動いてくれます。いつ、どこで、誰に、どのようにして殴られたのかを記録として残すとともに、殴られた跡の写真を持参して警察を訪問しましょう。

器物破損があった

闇金が自宅を訪問して「ドアを激しく叩いて壊す」「上がりこんで壁を蹴破る」「携帯を地面に叩きつけて壊す」というように明らかな器物損壊があった場合も同様に暴力被害として認められます。

脅迫・嫌がらせを受けている

闇金は支払いが滞ると必ず厳しい取立てと嫌がらせをおこないます。それが明らかに限度を超えている場合は警察に相談することです。

・早朝・深夜に関係なくしつこく電話・メールで取立てをする
・「殺す」「夜道に気をつけろ」など、暴力的な取立てをする
・「刃物やカミソリ」が郵便で送られてきた
・頼んでいない出前が何度も来る

返済のために仕事をさせられた

借りた金を返せないなら「風俗で働け」「工事現場で働け」など仕事を斡旋して働かされるケースがあります。そのような依頼には応じる必要はありません。

もしも「働かされそうになった」「働かされた」という場合はすぐに警察に相談することです。

違法行為に加担させらた(携帯契約と銀行口座開設)

闇金は返済が遅れた人に対して、支払いを待つかわりに「新規で携帯を契約してそれを寄越せ」「銀行口座を作ってカードと通帳を送れ」などと要求してくることがあります。

闇金は警察に携帯と銀行口座を止められることがありますが、そうなると営業できません。

そのため、利用者に新しい携帯電話と銀行口座は作らせようとします。しかし、自分が契約した携帯や銀行口座を他人に渡すのは違法です。決してそのような違法行為に加担してはいけません。

警察に相談する際の注意点

警察に闇金トラブルを相談する際には、事件として扱ってもらう必要があります。警察は事件性がなければ民事不介入として捜査に動いてくれません。ここでは、警察に相談する際のの注意点について説明します。

警察の「生活安全課」へ相談・被害届を出す

まずは相談窓口です。警察は犯罪や取り締まりを効率的におこなうためにそれぞれ組織分けをおこなっています。警察組織は警察庁を頂点に地域の県警・市警と同じ組織分けがなされており、闇金については「生活安全部(課)」という部署が管轄になっています。

生活安全課とは、その名のとおりで市民の生活を守るための身近なトラブルの対応を行う係です。そのため、まずは地域の警察の「生活安全課」に相談して被害届をだしましょう。

証拠を持参すること

警察はいくら疑わしい相手であっても証拠がなければ取り調べはおこないません。そのため、警察に行く際には闇金被害に遭っていることを証明する証拠を持参する必要があります。事前に準備したうえで相談しましょう。

・契約書(契約内容がわかるもの)
・利用回数(借りたお金、利息など)のメモ
・携帯電話の履歴を消さずに保存しておく(着信履歴・メール)
・銀行口座に入出金履歴

被害届は必ず受理してもらうこと

警察に相談する場合には、被害届を必ず受理してもらうようにしてください。被害届とは、犯罪によって被害を受けていることを捜査機関に知らせる書類のことです。

被害届けを刑事事件として受理してもらうことにより、警察は闇金問題の捜査に着手してくれます。逆に被害届を受理してもらえない場合は、事件として処理されないため闇金の捜査は行われません。

そのため、警察に行く際は単なる相談で終わらせるのではなく、被害届を受理してもらうようにしましょう。

警察に相談したことを闇金には伝えてはいけない

利用者の中には警察に相談したことで安心してしまい、闇金から電話が来た際に「警察に相談したから覚悟しろ…」などと挑発してしまうケースがあります。

これは逆効果になることがあるため要注意です。闇金にとって警察はもっとも怖い相手ですが、肝心の警察がすぐに動いてくれなかった場合、取立てや嫌がらせがエスカレートする可能性があります。

闇金を逆上させてしまっては、何をされるか分かりませんので、仮に相談してもそのことは伏せておきましょう。

闇金問題を警察に相談する前に知るべきこと

ここであらためて警察の仕事について理解する必要があります。警察の仕事は犯罪を減らすために様々な業務がありますが、最も重要な仕事は犯罪者を逮捕することです。それによって治安を守り再犯を防げるからです。

闇金被害者の方が望むことは業者を逮捕してもらうこともそうですが、まず第一に「取立てを止めたい」そして「利息を支払わずに済ませたい」ということではないでしょうか。

警察は逮捕するためには慎重に捜査を進めるケースが多いため、すぐに闇金からの「取立てが止まらない」「支払いを続けなくてはならない」という事態が生じる可能性があります。つまり闇金被害者が望む解決がすぐに得られない可能性があるということです。

そのため、被害をできるだけ早く止めたい場合、警察は相談相手として必ずしも適切と言えないことがあります。専門家に相談したうえでベストな解決方法を検討するというのも有効な解決手段であることを覚えておきましょう。

警察が動いてくれない場合は専門家に対処してもらうこと

前述したように警察は多忙です。毎日さまざまな事件が飛び込んできますので、その中から優先順位をつけて捜査にあたります。大きな犯罪組織を検挙すれば大手柄になりますが、小さな闇金の取立てを止めることができても手柄にはなりません。

また、組織で動きますので、相談窓口の警官は親身で親切でも、上司がYESと言わなければ捜査はできません。そのため、相談しても窓口の警官から色良い返事がなければ動いてくれない可能性があります。

「親が取立て被害に遭っている」「会社へ毎日連絡が入る」など、緊急性がある場合はすぐに動いてくれなければ、事態はさらに悪化します。そのような場合、別な専門家に相談したほうが良いでしょう。

闇金問題を相談できる専門家は大きく4つあります。①国民生活センター、②貸金業相談・紛争解決センター、③法テラス、④弁護士・司法書士の4つです。ただし、①と②は相談はできますが取立てを止めるなどの対処はおこないません。そのため、警察以外に対処してくれる相談窓口は③と④になります。

法テラス

法テラスは市民が身近に法律相談をできるようにする目的として国がつくった機関です。様々な法律トラブルの相談窓口となっています。闇金問題においても窓口に相談すれば地域の弁護士・司法書士を紹介してくれます。

【メリット】
・無料相談ができる
・地域の弁護士・司法書士を紹介してくれる
・ケースによっては費用立替ができる

【デメリット】
・自分で専門家を選べない
・紹介を受けた弁護士・司法書士が闇金に詳しくないケースがある
・費用立替の審査に時間がかかることがある

司法書士・弁護士

司法書士・弁護士は法律の専門家で唯一トラブルの交渉代理人を許されています。ただし、司法書士・弁護士ならば誰でもいいわけではなく闇金に強い専門家に依頼する必要があります。法律の専門家とはいえ、闇金事件を扱っている事務所はほんの一握りだからです。

これら専門家に依頼すればすぐに動いてくれるというのが大きなメリットと言えるでしょう。

【メリット】
・相談は無料
・すぐに取立て・嫌がらせを止めてくれる
・借りたお金・利息は返済の必要はなし
・解決後は闇金から連絡が来なくなる

【デメリット】
・着手金が必要(闇金1社あたり5万円~)*後払い、分割払いOKの事務所あり

まとめ

警察に相談したほうが良いケースとそうでないケースをおわかりいただけたと思います。闇金問題は警察にするのが一番だと誰もが考えますが、必ずしもすぐに動いてくれる訳ではありません。

緊急の場合には専門家に相談したほうが早く解決するケースもあります。ご自身の状況に照らして警察あるいは専門家に相談して闇金被害からできるだけ早く抜け出しましょう。

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