自己破産したら年金はどうなる?年金受給者が注意すべきこと

この記事でわかること
  • 公的年金・企業年金は自己破産後も受け取れる
  • 20万円以上の解約払戻金がある個人年金は処分される
  • 自己破産をしても年金保険料の支払い義務は免除されない
  • 口座の凍結に注意!破産手続き前に年金の振込先を変更しておく

この記事はこのような方にオススメです!

・自己破産が自分の年金に及ぼす影響を知りたい方
・自己破産をすると年金が受給できなくなるのかを知りたい方
・年金受給者が自己破産をする際に注意すべきことを確認したい方

自己破産をすると債務が免責されるメリットがありますが、その代わりに債務者が有していた財産は処分されてしまいます。

そのため、年金受給者や受給予定の方にとって気になるのが、「自己破産後に年金はどのように扱われるのか?」ということではないでしょうか。

この記事では、自己破産をしても年金が受け取れるのかお伝えするとともに、破産手続きにおいて年金受給者が注意すべきことをご紹介します。

自己破産が年金の受給や納付に与える影響と、年金受給者が注意するべき項目を一緒に確認しましょう!

自己破産をしても公的年金や企業年金は受け取れる

事業の失敗で借金が膨らんでしまい、このままでは生活ができないので自己破産を考えています。自己破産をすると年金が没収されたり、今後もらえなくなったりすることはあるのでしょうか?

安心して大丈夫ですよ。自己破産をしても国が支給する公的年金は差し押さえの対象になりません。

破産手続き開始後に受給される公的年金は「新得財産」にあたり、法律で差し押さえが禁止されている「差押禁止財産」にもあたります。

受給資格も残りますので、自己破産をしても影響はなく、通常どおり受け取れますよ。

【自己破産をしても差し押さえの対象にならない財産(自由財産)】

  1. 99万円以下の現金
  2. 新得財産:破産手続き後に新たに取得した財産
  3. 差押禁止財産:法律上差し押さえが禁止されている財産

そうなんですね!年金に影響がないのなら安心です。

ただし、自己破産で差し押さえの対象にならないのは、国が運営・支給する公的年金、企業が運営・支給する企業年金の2つです。

保険会社の個人年金にも入っているのですが…。個人年金は差し押さえになるのでしょうか?

はい、個人が民間の保険会社に加入する個人年金は財産としてみなされますので、年金の解約や処分に至る可能性があります。

個人年金は、解約時にそれまでの積立金が一部返ってきます。この「解約払戻金」が破産者の財産とみなされるのです。

それは知りませんでした…。戻ってくる金額に関係なく、個人年金ならすべて没収されてしまうのですか?

いいえ、財産処分の対象になるかどうかは解約払戻金の金額によって異なります。

個人年金が処分の対象となるのは、解約払戻金が20万円を超える場合です。

なるほど、解約払戻金が20万円以下なら没収されることはないのですね?

そうですね。20万円以下ならほとんどの裁判所が自由財産として扱ってくれますので、年金の解約や処分にはならないはずです。


  • 自己破産をしても公的年金や企業年金は問題なく受け取れる
  • 個人が保険会社で加入する個人年金は、解約払戻金が20万円以上の場合は財産とみなされ、解約・処分されてしまう

年金保険料の支払い義務は免除されない

年金が処分の対象になるかならないかは、年金の種類によって変わることが理解できました。

ところで、自己破産をすると年金保険料の支払いはどうなりますか?こちらとしては、支払いがなくなると助かるのですが…。

年金は非免責債権であり、自己破産をしても支払い義務はなくなりません。よって、破産手続き後も年金保険料は支払い続ける必要があります。

そうですか‥。免責されない支払いには他に何がありますか?

年金の他には、健康保険料、税金、養育費、罰金などは非免責債権であり、自己破産後も引き続き支払っていかなければなりません。

あと、交通事故を起こしてしまった場合、被害者へ支払う損害賠償も免責の対象にはなりません。

「年金の未納が膨らんだから自己破産に至った」というのは通用しないということですよね…。

そうですね。年金が支払えず未納期間が長期間あったとしても、年金は非免責債権ですから支払い義務はなくなりませんし、年金が理由で自己破産をすることはできません。


  • 年金は非免責債権であり、自己破産をしても年金の支払いは免除されない
  • 健康保険料、税金、養育費、罰金、損害賠償も非免責債権にあたる
  • 年金を理由とした自己破産はできない

自己破産にあたって年金受給者が注意すべきこと

自己破産をしても年金の支払い義務は残ることについて理解できました。他に年金受給者が注意することはありますか?

銀行から借入をしている口座は凍結されますので、しばらくの間現金を引き出せなくなります。

そのため、借入口座と年金の振込口座が同じ場合は、破産手続き前に年金の振込先を変更しておく必要があります。

なるほど、確認しておいた方がいいですね。

また、自己破産をすると借金は免責されますが、福祉医療機構から年金担保貸付をしていた場合は注意が必要です。

年金担保貸付の返済義務は破産手続き後も残り、支給される年金から天引きされてしまいます。

自己破産をしても免責されない借金があるということですね…。

自己破産を検討している場合は、やはり債務整理に詳しい弁護士や司法書士に相談するのがおすすめです。

債務者のさまざまな状況を考慮した上で、最適な提案をしてくれますよ。


  • 銀行からの借入口座と年金の振込口座が同じ場合は、自己破産の前に年金の振込先を変えておく
  • 年金担保貸付は自己破産後も返済義務が残る

まとめ

自己破産をしても公的年金や企業年金が差し押さえられることはなく、破産手続き後に支給される年金も問題なく受け取れます。

しかし、保険会社などで提供される個人年金に加入している場合、20万円以上の解約払戻金は財産とみなされ、財産処分の対象となります。また、自己破産をしたからといって、年金保険料の支払い義務が免除されることはありません。

法律の専門家である弁護士や司法書士に相談すると、借入の金額や状況を考慮し、債務者に合った解決方法を提案してくれます。

借金に関するお悩みがあれば、まずは専門家に相談することがより良い解決の近道ということが言えます。

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