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闇金からの借金は債務整理できる?正しい解決方法と債務整理後の注意点も解説

闇金からの借金は債務整理できる?正しい解決方法と債務整理後の注意点も解説
今井 亨

監修今井 亨
/グリフィン法務事務所 代表

グリフィン法務事務所は闇金や違法金融に注力する司法書士事務所です。闇金の解決実績は国内ではトップクラスです。

この記事でわかること
  • 闇金からの借金は法律上返済義務がないため債務整理の対象外である
  • 闇金の借金は債務整理とは別に「取立て停止」「ゼロ和解」で解決する
  • 債務整理後に闇金から勧誘が来ることが多いが借りてはいけない
  • 債務整理と闇金問題の解決は同時に弁護士・司法書士に依頼できる

多重債務に陥った人の中には消費者金融などの正規貸金業者にお金が借りられなくなって、闇金のような違法金融にも手を出してしまうというケースが多く見られます。

返済に行き詰まったら債務整理を検討することになりますが、その際に「闇金の借金は債務整理できるのか?」という疑問が浮かび上がってくることでしょう。

結論から言うと闇金の借金は債務整理できませんし、する必要もありません。

この記事では、闇金の借金と債務整理について詳しく解説します。また、闇金の借金を債務整理と併せて適切に解決する方法もご紹介します。

債務整理とは

まず本題の闇金と債務整理について説明する前に「債務整理とは何か?」を理解していただくためにご説明します。

債務整理とは、法律で認められた借金救済方法で、返済できなくなった借金を減額または支払い免除できる手続きです。借金で苦しんでいる多くの人が利用しています。

債務整理の手続きには次の3つの種類があります。

■任意整理
債権者と直接交渉することにより借金を減額してもらう手続き。
将来利息はカットできるが、元金は原則として全額返済が必要。返済期間についても交渉可能で、減額後の借金を3年~5年で分割返済する内容の和解を結ぶのが一般的。

■個人再生
裁判所の手続きを利用して大幅に借金を減額することが可能な手続き。
借金総額を原則的に1/5~1/10にまで減額可能。減額後の借金は原則3年~5年で分割返済しなければならないため継続的な収入が必要。

■自己破産
裁判所の手続きを利用して借金の返済義務を全て免除してもらうことが可能な手続き。
収入がない人でも利用できる。ただし、高価な財産は処分されたり手続き中は一部の職業に制限がかかることなどデメリットにも注意が必要。

闇金の借金は債務整理できる?

闇金に借りたお金を返せなくなったことで、「消費者金融やカードローンの借金と闇金の借金を併せて債務整理できないか?」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。

同じ貸金業者からの借金だから、まとめて債務整理をしたいと考えるのは普通のことです。しかし、冒頭でお伝えしたように、闇金の借金は債務整理できません。

同じ借金であっても債務整理ができるのは貸金業登録済の正規業者からの借金のみです。闇金は違法金融ですので、それらの業者に借りたお金は法律上借金とは認められません。

また、仮に闇金に債務整理を持ちかけたとしても、悪質な違法金融業者が「借金減額」「借金免責」に応じることはありえないでしょう。

闇金からの借金が債務整理できない理由

闇金からの借金は「なぜ債務整理できないのか?」「債務整理をする必要はないのか?」具体的な理由を見ていきましょう。

闇金の借金は法律上の返済義務がないため債務整理は不要

闇金からの借金は法律上「借金」として認められないため、返済義務がありません。返す必要が無いものは、そもそも債務整理の対象とならないのです。

貸金業法第42条に照らせば、闇金から借入しても、その契約は無効となります。
闇金業者が「貸金業者」に当たらないとしても、闇金の法外な貸付は出資法に違反する犯罪行為ですので、同じく契約は無効です(民法第90条)。

また、闇金による貸付は「不法原因給付」に該当するため、闇金業者には返還請求権がありません。

※不法原因給付とは、不法な行為の一環として金銭などを他人に渡した者には返還を請求する権利を認めないという民法上のルールのことです(民法第708条)。

つまり、闇金に借りても法律上、「そのお金は債務として認められない」「契約は無効」「返還請求権はない」という3つの理由により債務整理も不要なわけです。

闇金は借金減額交渉には応じない

闇金業者に「任意整理をしたいから借金を減額してほしい…」と伝えても一笑に付されることでしょう。闇金業者が利息や遅延損害金(延滞金)をカットしたら、ほとんど利益が出ないことになります。

闇金は法外な利息を支払わせることで利益を得る悪質業者ですので、借金減額交渉に応じることは絶対にありません。

闇金は裁判所の手続きにも従わない

債務整理の中でも個人再生と自己破産は、裁判所の決定によって強制的に借金が減免される手続きです。裁判所での手続きが開始された時点で、債権者が債務者に返済を請求することは法的に禁止されます。

闇金は債権者ですが、最初から法律など守るつもりがない違法業者です。個人再生や自己破産を裁判所に申立てたとしても、違法金融である闇金は交渉には応じませんし、裁判所の決定にも従いません。

裁判所に申立てようが、闇金業者はお構いなしに違法な取り立てや嫌がらせ行為によって支払いを迫ってくるでしょう。

闇金の借金は債務整理ではなく「取立て停止」「ゼロ和解」で対応すること

再三申し上げてきたように、闇金の借金は法的には借金にあたらないので、債務整理ではなく別な方法で解決を図ります。

まずは「①しつこい取立て・嫌がらせを止める」対応が必要です。そして、「②元本・利息を支払わない」で済むようにゼロ和解の交渉をおこないます。さらに、「③闇金から連絡が来ない」ようにして、一切関係を断つことです。この3つが闇金への対処法です。

闇金に対して、個人が自力でこのような対処をおこなうのはまず困難ですので、法律の専門家である弁護士・司法書士に依頼をするのが適切な対応です。

闇金の借金がある時に債務整理する場合の注意点

闇金の借金を抱えたまま債務整理をする場合、以下のような注意が必要です。

闇金の借金は除外して債務整理をすること

闇金の借金を債務整理の手続きに含めても良いことは何一つありません。闇金問題は先に解決してから、正規の貸金業者との債務整理を適切に進めるべきです。

債務整理をする際に闇金業者を除外して行うべき理由は、以下のデメリットが生じるからです。

闇金の借金を任意整理するデメリット

闇金業者に「支払いがキツいので利息だけでもなくしてほしい」といった任意整理を提案しても応じることはありません。むしろ、そのような意見をしたことで、反感を買ってしまい取り立てや嫌がらせ行為がエスカレートするのがおちでしょう。

また、「他の闇金に借りてでも支払え」と脅されて、さらに借金件数や総額が増えるなど、状況は悪くなるばかりになることが予想されます。

闇金の借金を個人再生するデメリット

個人再生では、大半の債務者が「小規模個人再生」を申し立てることになりますが、この手続きでは債権者の多数が反対意見を出すと再生計画案が否決されてしまいます。

闇金業者を債権者に計上して小規模個人再生を申し立てると、嫌がらせ目的で反対意見を出されてしまい、個人再生が認められなくなる可能性があります。

闇金の借金を自己破産するデメリット

自己破産ではさらに注意が必要で、闇金から借入をしていることを裁判所に知られると免責が不許可となり、破産しても借金がそのまま残ってしまう可能性があります。

破産法では「免責不許可事由」が定められており、そのうちの1つとして「著しく不利益な条件で債務を負担」するというものがあります(破産法第252条1項2号)。

法外な金利を伴う闇金からの借入は、この免責不許可事由に該当するとみなされる可能性が高く、闇金を債権者に計上して申立てたがために自己破産に失敗することになりかねません。

債務整理中や債務整理後に闇金から借りるのはNG

債務整理の手続き中や手続き終了後の一定期間は、闇金に限らず新規の借入をしてはいけません。闇金からの借入は「借金」ではないため、厳密に言えば債務整理中に借りても手続きに法的な影響を与えることはありません。

しかし、任意整理と個人再生では手続き終了後に残債の返済が始まります。新たに闇金から借りて返済をするようになると、任意整理や個人再生の返済までお金が回らなくなり、その結果、和解手続きが失敗に終わることになりかねません。

自己破産の場合は影響ありませんが、もう一度自己破産しようと思っても7年間はできませんので注意が必要です。

債務整理の手続き中や手続き後に闇金から借入れしてはいけません。

債務整理後は闇金からの勧誘に要注意

債務整理の手続きを始めるとブラックリストに登録されるため、正規の貸金業者からは借りられなくなります。しかし、闇金はブラックリストに登録された人にもお金を貸します。むしろ、そのような債務整理をした人をターゲットにします。

特に、個人再生または自己破産の手続きを始めると官報に氏名や住所が掲載されることから、それを見た闇金業者からダイレクトメールなどで勧誘が頻繁に来ることがあります。

債務整理後にお金に困ったとしても、決して闇金には手を出さないようにしましょう。

闇金に強い弁護士・司法書士なら債務整理と併せて闇金対応ができる

闇金に強い弁護士・司法書士事務所に依頼すれば、「取立て停止」「ゼロ和解」を迅速に対応してくれます。最短1日で闇金から連絡が来なくなるケースも珍しくありません。

このような弁護士・司法書士事務所は闇金対応とともに債務整理も経験豊富ですので、併せて解決してもらうことができます。

解決の手順としては先に闇金問題を解決してから債務整理の手続きに入るという流れがよいでしょう。

まとめ

一般金融業者の借金とともに闇金からの借金を抱えて追い詰められている方は多いでしょう。そのとき債務整理は一般金融業者からの借金を減額したり、免責にできるので効果的ですが、闇金の借金は別な解決方法が必要になります。

闇金SOSで紹介する弁護士・司法書士は闇金や債務整理など借金案件に強い事務所ばかりです。この際、借金問題をすべて解決したいとお考えならば、一度相談してみることをおすすめします。

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