自己破産にかかる期間はどれくらい?手続きを早く終わらせる方法を併せて解説

自己破産にかかる期間はどれくらい?
この記事でわかること
  • 自己破産にかかる期間は半年から1年
  • 「同時廃止」と「管財事件」によって期間が異なる
  • 自己破産の手続きを短くする方法

自己破産は、裁判所に債務返済の義務を免責してもらうことで、借金をゼロにできる債務整理のひとつです。

多大な債務を抱え、返済に行き詰まりを感じている債務者の方は、自己破産をきっかけに生活を立て直すことができます。そのため、債務者としては自己破産後の人生設計をするためにも、自己破産にかかる期間をあらかじめ把握しておきたいところです。

この記事では、

・自己破産にかかる期間
・「同時廃止」と「管財事件」による手続きにかかる期間の違い
・自己破産の期間を短くする方法

以上3点をわかりやすく解説します。自己破産にかかる期間を詳しく知りたい方の参考になれば幸いです。

自己破産にかかる期間

自己破産の開始手続きには、「同時廃止」と「管財事件」の2つの方法があります。債務者にどちらの手続きが適用されるかによって、自己破産にかかる期間が大きく異なるため、自分の自己破産が「同時廃止」と「管財事件」のどちらに当てはまるのかを把握してください。

以下で同時廃止と管財事件における期間の違いを詳しく解説します。

財産のない人の自己破産(同時廃止)は6ヶ月

「同時廃止」とは、持ち家や高額な自動車などの財産(20万円以上)が債務者になく、破産手続き費用を払うことが不可能であると裁判所が認めた場合にとられる手続きです(※破産法216条)。自己破産手続きをする債務者の約70%以上が、同時廃止での自己破産となっています。
同時廃止の場合に自己破産にかかる期間は、準備期間3ヶ月+申立て1週間〜1ヶ月+免責申立て2〜3ヶ月となり、通常の場合約6ヶ月かかります。

※”破産法216条(破産手続開始の決定と同時にする破産手続廃止の決定)
裁判所は、破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足すると認めるときは、破産手続開始の決定と同時に、破産手続廃止の決定をしなければならない。”

不動産など高額な財産がある人(管財事件)は1年

「管財事件」とは、債務者が価値の高い車や持ち家など、20万円を超える財産がある場合にとられる自己破産の手続きです。

管財事件の場合、先ほど解説した同時廃止の手続きに加え、破産管財人の選定や債権者集会が行われるため、同時廃止と比べて免責決定までにかかる期間が長くなります。

そのため、管財事件となった場合には、免責決定までに半年から長くて1年かかる場合があります。

手続きにかかる期間
同時廃止準備期間3ヶ月+申立て1週間〜1ヶ月+免責申立て2〜3ヶ月=約6ヶ月
管財事件半年から1年

自己破産により借金がゼロになるまでの流れ

自己破産により借金がゼロになるまでの流れを把握しましょう。手続きの流れを把握しておくことでスムーズな申請が可能となり、期間の短縮が望めます。

同時廃止の流れ

同時廃止の場合の流れを解説します。

STEP1.破産申立ての準備期間(約3ヶ月)
弁護士に相談弁護士や司法書士に相談します。自己破産にかかる費用や期間をしっかりと確認しましょう。
債権者に督促停止通知が送られる弁護士から債権者に「受任通知」が送付され、督促がストップします。
必要書類を揃える自己破産の申立書や関係書類を弁護士と準備します。
STEP2.自己破産の申立て(約1週間〜1ヶ月半)
申立て裁判所に自己破産手続き開始の申立てをします。
裁判官との面接弁護士と共に裁判官との面接(審尋)が行われ、資産や負債額、借金の原因が聞かれます。
官報に掲載官報に公告が掲載されます。さらに裁判所から債権者に自己破産の決定が通知されます。
破産手続き開始決定裁判所が「支払不能」と判断すれば、数日以内に破産手続き開始の決定がなされます。
STEP3.免責申立て(約2ヶ月〜3ヶ月)
免責のための最終確認(免責審尋)弁護士同席で裁判所に出頭し、申立書の内容や債権者からの意見書の確認を行います。
免責許可決定裁判所が自己破産の免責を許可し、借金がゼロになる。

管財事件の流れ

管財事件の場合、先ほど解説しました「同時廃止STEP2.自己破産の申立て」の後に、以下の手続きが追加されます。

追加STEP.管財事件の場合
破産管財人の選定破産者の財産を調査する人が選任されます。通常は弁護士が選ばれます。
財産の調査・換金破産管財人が破産者の財産の調査や売却による換金を行います。
債権者集会破産者の財産を債権者に分配するための債権者集会が開かれます。

自己破産の期間を短くする方法

自己破産にかかる期間を極端に短くすることは難しいですが、

・必要書類を正確に揃える
・即日面接を利用する

などの方法により、自己破産の期間を短くすることが可能です。以下で詳しく解説します。

必要書類を正確に揃える

自己破産の申立には正確な書類集めが非常に重要です。書類が揃っていなければ自己破産の申立ては通りませんし、書類が欠けていれば提出後に追加書類の提出を裁判所から求められる場合があります。

さらに書類が揃っていたとしても書類に不備がある場合など、申請がやり直しになることもあり、それだけ余計な時間がかかってしまいます。

したがって、自己破産の期間を短くするには、申立て時の必要書類を正確に早急に集めることが重要です弁護士や司法書士に依頼することで、書類抜けや不備を減らすこともできますので、自己破産をスムーズに行いたい方は専門家を積極的に活用するようにしましょう。

補足ですが、自己破産の申立てに必要な書類は以下の通りです。参考にしてください。

 必要書類入手先
1申立書裁判所
2陳述書裁判所
3債権者一覧裁判所
4住民票市役所等
5家計簿等自分で作成
6給与明細会社
7源泉徴収票会社
8財産目録裁判所
9預金通帳の写し自分で入手

(注)その他必要に応じて車検証・土地家屋の権利書・保険証書などが必要な場合があるため、必ず裁判所および担当の弁護士へ確認すること。

即日面接(早期面接)を利用する

即日面接(早期面接)とは、自己破産の申立を行ったその日に、依頼をした弁護士と裁判所が面接を行い、破産手続きの開始を決定する制度です。

即日面接を行うと、通常では2〜3週間かかる手続きを即日で終わらせることができるため、自己破産の期間短縮を望めます。

ただし、即日面接および早期面接は、自己破産の申立件数が多い東京地裁と横浜地裁でのみ運用されている制度ですので、原則として東京と神奈川にお住まいの方のみの利用可能となります。

弁護士と司法書士どちらに依頼すべき?

「自己破産は弁護士と司法書士のどちらに依頼するべきか?」という疑問があげられます。

結論から申し上げると、自己破産の期間を短くしたいのであれば弁護士に依頼するのが良いでしょう。

先述したように、自己破産には即日面接制度があります。この手続は弁護士のみが行うことができ、司法書士は行えません。即日面接制度を使うことで、自己破産の期間の短縮を望めますので、期間を短縮したい方は弁護士に依頼すると良いです。

まとめ

自己破産は、借金をゼロにして新たに人生を仕切り直すことができる債務整理の手段です。ただし、自己破産の手続きには煩雑なものが多く、自分ひとりで手続きを進めると必要以上に時間がかかってしまいます。

できるだけ自己破産の期間を短縮するためにも弁護士に相談することをおすすめします。

弁護士に相談することで、

・自己破産のアドバイスを受けられる
・必要書類を早急に集めてもらえる
・即日面接により期間を短縮する

などのサポートを受けることができます。専門家の力を借りて、自己破産の期間を短くしましょう。

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました