任意整理をしてもクレジットカードは使える?すぐにカードが必要な場合の対処法もあわせて解説

任意整理後のクレジットカード利用

監修 青木芳之
/弁護士法人オールイズワン浦和総合法律事務所 代表

早稲田大学法学部卒業後、平成18年に第二東京弁護士会に弁護士登録。
埼玉県内の法律事務所に勤務後、平成26年に浦和総合法律事務所を開設し、 平成29年、弁護士法人オールイズワン浦和総合法律事務所を設立する。
債務整理から交通事故、相続などの分野に強みを持ち、さらに総合的な法律サービスを提供。

早稲田大学法学部卒業後、平成18年に第二東京弁護士会に弁護士登録。 埼玉県内の法律事務所に勤務後、平成26年に浦和総合法律事務所を開設し、 平成29年、弁護士法人オールイズワン浦和総合法律事務所を設立する。 債務整理から交通事故、相続などの分野に強みを持ち、さらに総合的な法律サービスを提供。

この記事でわかること
  • 任意整理をするとクレジットカードは使えなくなる
  • 信用情報回復後は新たにクレジットカードを発行できる
  • クレジットカードがどうしても必要な場合は対処法がある
  • クレジットカードの任意整理でよくある疑問に回答

返済が困難な借金を法的に整理し、借金の返済の負担を軽減することができる「任意整理」は、借金の返済に苦しむ債務者にとって、とても助かる債務整理のひとつです。

ただし、任意整理を行うとクレジットカードの利用や発行に制限がかかります。そのため、クレジットカードを日常的に使用している債務者の方は、任意整理がクレジットカードに及ぼす影響を、あらかじめ把握しておく必要があるのです。

この記事では、

・任意整理がクレジットカードにあたえる影響
・クレジットカードはいつから発行できるのか
・任意整理後すぐにクレジットカードが必要な場合の対処法
・クレジットカードの任意整理でよくある疑問

以上4点を、任意整理に詳しくない方でも理解できるようわかりやすく解説しています。任意整理にお悩みの方の参考になれば幸いです。

任意整理をするとクレジットカードは約5年間は使えなくなる

任意整理をするとクレジットカードは使えなくなるのでしょうか。

結論から申し上げると、任意整理を含む債務整理(自己破産や個人再生など)を行った場合、債務者は最低でも5年はクレジットカードの利用および発行ができなくなります

この原因は、任意整理を行ったことが信用情報機関に登録され、あなたの信用情報が俗に言う「ブラックリスト」入りしてしまうためです。

クレジットカード会社は、債務者である消費者の「支払い能力」や「経済力」などの信用情報に基づき、消費者が必ず返済できると判断した上でクレジットカードを発行します。任意整理を行うということは、借金の安定した返済が難しいと判断されてしまうわけです。

そのため、厳しい言い方にはなりますが、クレジットカード会社が債務整理を行った方のカード利用や発行を制限することは、ある意味自然と言えます。ただし、任意整理を行うことで一生クレジットカードが使えなくなってしまうわけではありません次の項目でその理由を解説します。

クレジットカードはいつから発行できるの?

任意整理を行うとクレジットカードの利用や発行は制限されてしまいます。ただし、信用情報の回復後は、新たにクレジットカードを発行することができます

以下で詳しく解説します。

ブラックリスト解除後に発行できる

任意整理を行うと、任意整理を行った事実が信用情報機関に登録されます。これを俗に「ブラックリスト」に載るといいます。

ブラックリストに登録されている間は、クレジットカードの発行ができなくなりますが、この期間が経過すれば、再びクレジットカードを発行できるようになります。

債務整理の種類ごとのクレジットカードの制限期間は以下のとおりです。

債務整理ごとのクレジットカード利用制限期間
任意整理約5年程度
個人再生10年以上
自己破産約10年ほど
特定調停約5年〜10年

信用情報は個人でも開示請求できる

信用情報機関に登録されている自分の信用情報は、確認することが可能です。その場合、信用情報機関に開示請求と呼ばれる手続きを行うことが必要です。

現在、日本における代表的な信用情報機関には、

  • CIC(株式会社シー・アイ・シー)
  • JICC(株式会社日本信用情報機構)
  • KSC(全国銀行個人信用情報センター)

以上3種類があります。これら3つの機関は、専用のネットワークを通じて信用情報に関する情報交換を行っているため、これらのうち1つに開示請求を行うことになります。

開示請求は、郵送や受付窓口での申込み他、各機関のホームページからも行うことが可能です。債務者本人が、信用情報機関に対して開示を請求する場合の手続きは比較的簡単に行うことができ、さらに手数料も500円から1000円と極めて安価です。

各信用機関の開示請求受付方法は以下の通りです。

CICホームページ・郵送・窓口で開示請求が可能。
手数料:ホームページと郵送が1,000円、窓口が500円。
JICCホームページ・スマートフォン・郵送・窓口で開示請求が可能。
手数料:ホームページと郵送が1,000円、窓口が500円。
KSC郵送申込のみ開示請求を受付。
手数料:1,000円

以下は、各x信用情報機関の開示手続きに関するページです。参考にしてください。

【参考】
KSCの情報開示手続きに関するページ
JICCの情報開示手続きに関するページ
CICの情報開示手続きに関するページ

任意整理後すぐにクレジットカードが必要な場合の対処法

任意整理をするとクレジットカードは使えなくなります。しかし、それまで日常的にカードを使用してきた方は、カードがないと大変不便です。

そのような方が、任意整理後にカードを使う方法としては、

・家族カードを利用する
・デビットカードを発行する

という2つの方法があります。以下で解説します。

家族カードを利用する

「家族カード」とは、安定した収入のある本会員(最初にカードを契約した人)がいる場合、その家族もクレジットカードを利用できるサービスのことです。

任意整理は本人だけに影響を及ぼすため、配偶者などの家族はクレジットカードを作ることができます。そのため、配偶者や親が家族カードを作ることで、任意整理後もクレジットカードを使うことができます。

デビットカードを発行する

クレジットカードとは異なりますが、「デビットカード」を発行するという代替手段が存在します。

デビットカードとは、使うと同時に口座残高から利用料金が引き落とされるカードです。残高が足りなければそもそも利用することができないカードですから、審査がありません。

デビットカードは公共料金の支払いなどにも対応していますから、クレジットカードと同じように使うことができます。さらに残高不足の場合はそもそも使用できないため、クレジットカードのように気づいたら大量の債務を抱えていた、といったトラブルを回避することができます。

クレジットカードの任意整理でよくある疑問

任意整理を行うことで、クレジットカードにさまざまな影響を及ぼします。ここでは、クレジットカードの任意整理でよくある疑問3つに回答します。

クレジットカードの債務も任意整理できるの?

「そもそもクレジットカードの債務も任意整理できるの?」という疑問がよく見受けられます。

結論から申し上げると、クレジットカードで生じた借金も任意整理することが可能です。多くのクレジットカード会社は長期分割に対応していますから、相談することで支払い方法の見直しや、金利のカットに対応してもらえる場合があります。

ただし、元金のカットは行っていないため、借金はしっかりと返済する必要があることは覚えておいてください。

すでに持っているクレジットカードはどうなるの?

「すでに持っているクレジットカードは引き続き使えるの?」という疑問も、多く見受けられます。

こちらも結論から申し上げると、任意整理(債務整理)を行うと、今所有しているクレジットカードは解約扱いとなりますなぜなら、先述したようにブラックリストに掲載されてしまうからです。

もちろんですが、キャッシングはもちろんショッピング枠でのクレジットカードの利用も不可能となりますので、覚えておいてください。

ETCカードも使えなくなるの?

クレジットカードが使えなくなるということは、ETCカードも使えなくなってしまいます。高速道路を利用しない方であれば問題ないですが、日常的にETCカードを利用している方は大変不便です。

このような場合、ETCパーソナルカードというもので代用することが可能です。ETCパーソナルカードは、NEXCO(高速道路会社)から発行してもらえます。

発行にあたり最低4万円の保証金の預託が必要ですが、通行料金が月単位で口座引落ができるようになるため大変便利です。

以下はNEXCOのETCパーソナルカードに関するページですので、より詳しい情報を知りたい方はご参照ください。

【参考】
E-NEXCO ETCパーソナルカードに関するページ

まとめ

任意整理を行い返済が困難な借金を法的に整理することは、新たな人生を歩みだすきっかけにもなります。

ただし、この記事で解説したように、任意整理を行うことでクレジットカードが使えなくなるといった制約を受けることも事実です。そのため、任意整理を行う際は弁護士や司法書士などの専門家に一度相談することをおすすめします。

専門家に相談することで、

・任意整理がクレジットカードにあたえる影響
・債務整理のアドバイス
・任意整理後の生活に関するアドバイス

などのサポートを受けることができます。専門家の助けを受け、任意整理をより良いものにしましょう。

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました